糖尿病なら朝食抜きはNG!セカンドミール効果による血糖値への影響
糖尿病と診断され、ダイエットもしたいし朝食抜きでもいいのかなという方もいらっしゃるかもしれません。
朝食を抜くことで、1日のカロリー量を無理なく減らせるという考え方もありますが、朝食抜きダイエットは糖尿病の方にはおすすめできません。
糖尿病の場合、血糖値管理の観点から、朝食を抜かないほうがよい理由について、最近、注目されている「セカンドミール効果」という理論から解説します。
この記事の目次
朝食抜きはNG!糖尿病の血糖値管理のための「セカンドミール効果」とは?!
「セカンドミール効果」とは、1日の中で最初に食べる食事(ファーストミール)つまり朝食が、次に食べる昼食(セカンドミール)以降の血糖値に影響を及ぼすという理論です。
この「セカンドミール効果」は、1982年に、カナダの名門トロント大学のDavid Jenkins(デビッド・ジェンキンス)博士が発表し、話題を呼びました。
ジェンキンス博士は、世界で初めて「GI(グリセミック・インデックス)値」の概念を提唱したことでも知られています。
ジェンキンス博士によると、朝食にGI値の低い食べ物を食べると、昼食(セカンドミール)を食べた後の血糖値を下げる効果があるそうです。
「セカンドミール効果」を上手に利用して血糖値管理をするためにも、糖尿病の方は、1日の血糖値に大きく影響を与える朝食を摂るようにしたほうがよいでしょう。
「セカンドミール効果」の理解に欠かせないGI値とは?
「GI値」という言葉は聞いたことがあるという方も多いかもしれません。
「GI(グリセミック・インデックス)値」は、ブドウ糖を摂取した後の血糖上昇率を基準として、食品ごとに同じ量を摂取した時の食後2時間までの血糖上昇率を示す数値のことです。
「GI値」は、食後の血糖値の上昇度を示す指標として用いられており、「食後血糖上昇指数」という日本語に訳されることもあります。
GI値が低いほど、食品が体内で糖に変わり、血糖値が上昇するスピードが緩やかになります。
食品に含まれている食物繊維の量はGI値を決める一つの要素で、一般的に食物繊維を多く含む食品はGI値が低めです。
GIが高い食品を食べると体に早く吸収されて血糖値が上昇しやすく、逆にGI値が低い食品を食べると体への吸収が遅く、血糖値の上昇がゆるやかになるというのが、GI値の基本的な考え方です。
糖尿病の方の朝食におすすめ!血糖値の上昇を抑える低GI値の食べ物
朝食にGI値の低い食べ物を食べると、昼食の後の血糖値の上昇を抑える効果があることはわかりましたが、具体的になにを食べればいいのでしょうか?
GI値が55以下の「低GI食品」に分類される食べ物の中から、特に朝食におすめの食べ物をご紹介します。
糖尿病の方の朝食に特におすすめなのは水溶性食物繊維を含む低GI食品
低GI食品の中でも特に水溶性食物繊維を含む食品は、糖の吸収スピードを緩やかにして、血糖値の上昇を抑える働きがあるので、おすすめです。
低GI食品で水溶性食物繊維を含むキノコ類、海藻類、納豆(33)、おくら(28)などは特におすすめです。
えのき (29)、なめこ (26)、わかめ(16)などの味噌汁は、糖尿病の方の血糖値管理のために理想的な朝食メニューかもしれません。
ちなみに、大豆(GI値30)を原料とした味噌(GI値33)、豆腐(GI値42)などの大豆製品も、低GI食品とされています。
手軽な朝食におすすめの低GI値のフルーツ&乳製品
果物は低GIのものが多いので、朝食は手軽にフルーツなどで済ませるというのもおすすめです。
特におすすめなのは低GIのリンゴ(36)、キウイ(29)、オレンジ(31)、グレープフルーツ(31)、梨(32)、イチゴ(29)などです。
バナナは果物の中では比較的高めなGI値55ですが、分類としてはぎりぎり低GI食品の仲間です。
またヨーグルト(25)、牛乳(25)、プロセスチーズ(31)などの乳製品も低GI食品なので、フルーツと組み合わせて朝食メニューに取り入れるのもよいと思います。
朝食に主食は玄米や全粒粉パンなら低GIに!
朝食にご飯やパンを食べたいという方もいらっしゃると思いますが、ご飯やパンのGI値が気になりますよね。
穀物では精製度が上がるほど、GI値も高くなります。
例えば、白米はGI値が84と高いのですが、玄米に変えるとGI値は56まで下がります。
また、食パンはGI値が91もありますが、全粒粉パンに変えるとGI値が 50で、低GI食品となります。
GI値の低めな玄米や全粒粉パンをできる範囲で取り入れることをおすすめします。
「セカンドミール効果」を実証!低GI食品の朝食後の血糖値変化の結果は?
「セカンドミール効果」による低GI食品の朝食を摂取した後の血糖値の抑制効果を実証した試験結果を2つご紹介します。
低GIの納豆・豆乳を朝食にプラスした場合の「セカンドミール効果」による血糖値の抑制効果
愛知学院大学の心身科学部が2012年に実施した「セカンドミール効果」の試験では、普段の朝食に豆乳または納豆をプラスした場合の昼食後の血糖値の変化を調べました。
この試験では、21〜22歳の男女29名を豆乳群、納豆群の2群に分けて、1回目は普段の朝食、2回目は普段の朝食にプラスして、豆乳群は豆乳400g、納豆群は納豆90gを摂取して、昼食前と昼食後、30 分, 45 分、60分、90分、120分後の血糖値を測定しました。
測定した結果、普段の朝食だけの時より、豆乳または納豆をプラスした場合の昼食後の血糖値が低いことがわかりました。
つまり、豆乳または納豆を朝食に加えることにより、昼食後の血糖値の上昇が抑えられることが実証されたのです。
愛知学院大学の心身科学部によると、この「セカンドミール効果」は、豆乳・納豆に含まれる不溶性の食物繊維が関係する可能性が高いそうです。
朝食として大豆焼菓子を食べた場合の「セカンドミール効果」による血糖値の抑制効果
出典:大塚製薬公式サイト
また、大塚製薬は、朝食の内容を3つのグループ(大豆焼菓子、米菓子(せんべい)、水のみ)に分けて、それぞれのグループの昼食後の血糖値の変化を調べました。
この試験では、朝9時にグループごとに異なる朝食(大豆焼菓子、米菓子(せんべい)、水のみ)を摂取し、昼食として12時に3つのグループ共通の市販栄養食品を摂取して、血糖値を測定しました。
その結果、朝食に大豆焼菓子を摂取したグループは、米菓子(せんべい)のグループ・水のみのグループと比較して、朝食後240分〜300分の血糖が顕著に低いという結果になりました。
参考:大塚製薬による朝食に大豆焼菓子を食べた場合のセカンドミール効果による血糖値上昇抑制
時間がなくて朝食抜きになってしまう糖尿病の方にはソイジョイがおすすめ!
大塚製薬が実施した「セカンドミール効果」の試験で使用された「大豆焼菓子」というのは、おそらく大塚製薬のソイジョイ(soyjoy)のことではないかなと思います。
大塚製薬のソイジョイ(soyjyoy)は、GI値が30の大豆を原料とした、低GI加工食品です。
小麦粉を使用せず、大豆を丸ごと粉にしているので、植物性タンパク質、大豆イソフラボン、食物繊維などの栄養をあますところなく摂取できます。
ソイジョイはコンビニなどでも手軽に買えますし、低GI食品は腹持ちも良いので、時間がなくて朝食抜きになってしまうという糖尿病の方の朝食としてもおすすめです。
大塚製薬が実施した「セカンドミール効果」の試験によって、朝食に大豆焼菓子を食べることで、昼食後の血糖値上昇を抑えられることも実証されています。
ダイエット中という方には、1本あたり80Kcalに抑えた「ソイジョイ カロリーコントロール 80」がおすすめです。
アーモンド&チョコレート、ブルーベリー、ストロベリーの3種類があり、9本入りで891円(1本100円以下)というお手頃価格もうれしいですね!
簡単に朝食をすませたい時に!糖尿病の方にもおすすめの「ソイジョイ カロリーコントロール 80」
おいしくて腹持ちがいいので、おやつにもおすすめです。